全編公開!!「沖縄のミサイル戦場化を許さない島々シンポジウム」開催しました

 台湾有事で南西諸島を攻撃拠点とする「日米共同作戦計画」に基づき、防衛省は大幅な軍拡予算でミサイル配備計画を着々とすすめています。こうした日本政府の「日米共同作戦」、「沖縄ミサイル戦場化」に対して抗議、中止するためのシンポを11月12日に沖縄市民会館で開催しました。軍事ジャーナリストの小西誠さんのミサイル攻撃基地化する現状についての講演のあと、自衛隊、ミサイル基地に反対する与那国、石垣、宮古、うるま市,から急速にすすむ軍事強化の動きが報告されました。以下当日の講演、シンポを公開いたします。当日の抗議決議とあわせ、ぜひぜひご覧ください。

日米共同統合演習「キーン・ソード23」に抗議し中止を要求する緊急声明
                ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会  2022年11月9日

   共同代表 石原昌家 具志堅隆松 ダグラス・ラミス 宮城晴美 山城博治 

 日米共同統合演習「キーン・ソード23」が強行されようとしています。中国軍の「武力攻撃事態」を想定し、本島、与那国、宮古島、久米島、沖大東など沖縄全域にわたる最大規模の演習であり、台湾有事に日米が共同対処する「戦争準備」演習にほかなりません。
 演習計画では昨年末に明らかになった「日米共同作戦原案」で南西諸島に攻撃拠点を置くとされる米海兵隊高機動ロケット砲ハイマースだけでなく、米陸軍ハイマース、さらに自衛隊の地対艦ミサイルも投入されます。与那国では陸自戦闘車が公道を走行。沖大東島では自衛隊・米軍の戦闘機、ヘリ、艦船の射爆撃演習が実施されます。自衛隊の陸海空、米軍の陸海空、海兵隊の全軍を動員し、陸・海・海・サイバー・宇宙・電磁波の全領域にわたり、中国との戦争準備演習に日米軍が総力を結集する構えです。
 台湾有事「日米共同作戦原案」をスクープした共同通信石井暁専任編集委員は「台湾有事で中国軍による『武力攻撃事態』を想定する実戦訓練」「沖縄本島、離島、南西諸島全体が戦場になると想定した演習」「日米共同作戦そのもの」と指摘しています。軍事専門家の小西誠氏は「南西有事を想定する演習はこれまで薩南諸島が演習場だったが、初めて与那国ー沖縄を実戦場とする演習。いよいよ台湾有事を想定する演習が沖縄で始まった」と指摘しました。台湾有事で戦場となる沖縄で実戦演習が強行されることは、「第二沖縄戦」が目前に迫ってきたと受け止めるしかありません。
 防衛省は南西諸島に「中国に届く射程1000キロ超のミサイル1500発超配備」、「長射程巡航ミサイル米トマホーク購入」、迎撃不能な「極超音速ミサイル開発配備」、「離島防衛用高速滑空弾の長射程化」、さらに「自衛隊潜水艦への長射程ミサイル導入」を計画。米軍も極超音速ミサイル、核搭載可能な中距離ミサイルの配備を計画しています。
 防衛省の各種新型ミサイルの開発、長射程化は「敵基地攻撃能力保有」の方針に基づき、中国とのミサイル戦争に備えるものです。沖縄列島は「中国への日米ミサイル攻撃基地」(小西氏)と化し、中国との戦争が現実となれば、沖縄・南西諸島の「ミサイル戦場化」を免れません。迎撃不能なミサイルを双方が撃ち合う相互破滅の戦争となることは目に見えています。核戦争に陥る懸念があり、沖縄は消えてなくなるかもしれません。
 私たち沖縄県民は、沖縄の戦争を準備する日米演習を受け入れるわけにはいきません。20万人余が犠牲となった沖縄戦をも上回る犠牲を免れない「第二沖縄戦」を断固、拒否し、戦争準備の日米共同統合演習計画に抗議し、即時中止を要求します。
 昨日、沖縄県管理の中城湾港に県の許可を得て自衛隊車両、物資が搬入されました。与那国空港への自衛隊戦闘車の搬入計画に対しても県は空港使用を許可する見通しと報道されています。強い憤りを拭えません。玉城デニー知事は県民の代表、県民の命を守る県行政の責任者として、次の沖縄戦の準備につながる日米共同統合演習に反対を表明すべきです。中城湾港の使用許可を撤回し、与那国空港の使用を拒否するよう強く要求します。

「全編公開!!「沖縄のミサイル戦場化を許さない島々シンポジウム」開催しました」への1件の返信

  1. 私は北海道在住者ですが、道内でも先月、オスプレイやハイマースも参加する大規模な日米合同軍事演習が行われました。

    もはや民意を無視して基地負担を押し付けるのとは次元が異なる、軍事衝突による犠牲もいとわない危険な戦争準備を突き進む状態になっていると感じます。

    沖縄だけでなく、北海道も含めて全国的にこの危険性を周知して、対立と緊張を解消する対話外交への転換を求める声を広めなければと思います。

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