「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」は3月4日、沖縄県庁で記者会見し、10日に予定されるうるま市陸自勝連分屯地への地対艦ミサイル配備、月内の地対艦ミサイル部隊「連隊本部」発足に抗議、反対を表明しました。同席した当会の新垣邦雄事務局長がメルマガで会見の模様を報告します。
うるま市陸自勝連分屯地への地対艦ミサイル配備、月内の地対艦ミサイル部隊「連隊本部」発足に抗議、反対を表明
沖縄県うるま市の陸自勝連分屯地への地対艦ミサイル配備が目前に迫っています。防衛省は「3月10日にミサイル関連装備を搬入」、「3月21日に地対艦ミサイル部隊発足」と地元2紙が報じました(6日)。勝連分屯地には奄美、宮古、石垣に配備された地対艦ミサイルの「連隊本部」が置かれ、南西諸島の地対艦ミサイル部隊を「指揮統制」する中枢となります。「ミサイル部隊を配備すれば、相手側の攻撃目標になるかもしれない」。7日の沖縄タイムス社説は冒頭にこう書きました。地元住民が抱く恐怖は計り知れません。
地対艦ミサイルの配備を前に、「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」は3月4日、照屋寛之共同代表、宮城英和事務局長らが県庁で記者会見し。ミサイル配備に反対し、玉城デニー知事にミサイル配備に反対するよう求める声明を発表しました。ノーモア沖縄戦の会も発起人の宮城恵美子、新垣邦雄事務局長も同席しました。
照屋共同代表は「防衛は国の専権事項ではない。ミサイルが配備されればそこがミサイルの標的になる。住民には生きる権利がある。住民が反対するミサイル基地を防衛省が配備する権利はない。地方自治の原則に基づきミサイル配備に断固反対する」「玉城知事は県民の命を守る知事の責任においてミサイル配備に反対を表明すべきだ」と強い決意を述べました。
宮城英和事務局長は「知事はうるま市石川への陸自訓練場の白紙撤回を求め、反対を表明している」ことを指摘。「石川訓練場では勝連分屯地ミサイル部隊の展開訓練が計画されている。ミサイル部隊と不離一体の石川訓練場に反対するなら、勝連へのミサイル部隊配備にも明確に反対を表明すべきだ」と訴えました。また石川訓練場の「白紙撤回要求」を表明した中村うるま市長に対しても「ミサイル部隊配備にも反対すべきだ」と訴えました。
玉城知事は、政府・防衛省が「台湾有事」に対処するため、「敵基地攻撃能力を持つ長射程ミサイル」を開発・配備する計画であることに対し、「専守防衛を逸脱し憲法違反の指摘がある。敵基地攻撃につながる長射程ミサイルの配備は住民の安全を脅かす恐れがあり、配備に反対する」と表明しています。「長射程ミサイル配備に反対する」ことを政府、防衛省に申し入れてきました。
ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会は、新垣事務局長が「今回配備される地対艦ミサイルは射程200キロ程度だが、防衛省は1000キロ超の改良型ミサイルを2025年度に配備する計画であり。沖縄・南西諸島への配備が確実視されている。今回、配備を許せば長射程ミサイル配備を受け入れることになる。知事は明確に反対表明すべきだ」と訴えました。また発起人の宮城さんは、「ミサイル配備は沖縄の戦場化につながる。県民挙げて反対し、搬入阻止行動に結集しよう」と呼びかけました。
うるま市民の会は勝連分屯地へのミサイル関連装備、弾薬の搬入が予定される3月10日(日)午前7時から、物資を積む船舶が入港する中城湾港で監視行動を開始。阻止行動を展開する構えです。「ミサイル弾薬庫建設に反対する沖縄市民の会」ほかの団体・有志にも「最大動員」を呼びかけ、ミサイル装備・弾薬の搬入阻止の行動を展開します。
新垣邦雄(当会事務局長)