今回のメルマガは新垣邦雄さんからの寄稿です。現在、沖縄だけではなく、日本全国において凄まじい勢いで軍事強化がすすめられています。全国ですすめられる弾薬庫建設、軍港整備、空港・港湾の軍事優先化について情報共有し、それぞれの場所からの点ではなく、線となって手をつなぎ、大きな反対のうねりをつくろうと進めてきました。8月11日、沖縄市でその第一歩となる集会を開催します。チラシ裏面は現在の軍事強化が全国に広がっていることを地図を通じてよくわかります。情報を拡散いただき、ぜひご参加ください。
811集会 全国連帯で戦争準備止めよう 「知り、つながる」報告・意見交換会に結集を
京都精華町の陸自祝園弾薬庫に長射程ミサイル、トマホークなど8棟もの弾薬庫計画が進んでいる。日本の伝統文化の中心地である京都に「国内最大の弾薬庫」があること自体驚きだが、さらに巨大弾薬庫群建設のため本年度だけで102億円の予算が投じられる。
政府はミサイルを大量生産、全国に130もの弾薬庫を計画し、大分敷戸弾薬庫にも9棟を計画。特に九州は福岡、熊本、鹿児島、宮崎など集中する。県内は沖縄市、巨大な米軍嘉手納弾薬庫3棟の共同使用も計画する。
そして有事の際は全国の弾薬庫のミサイル弾薬を、広島県呉市に計画する巨大防衛複合拠点に集積し、自衛隊海上輸送群が沖縄・南西諸島に持ち込む計画だ。「レゾリュート・ドラゴン24」日米合同訓練は、九州・沖縄の地対艦ミサイル連隊を指揮する大分湯布院の第二特科団が司令塔となり、台湾有事で中国軍に対処する「日米共同作戦計画」の実戦訓練を想定している。
沖縄、九州から西日本を中心に全国各地で戦争準備の軍備強化がすさまじい。これに対し沖縄だけでなく大分、福岡、鹿児島、佐賀、熊本、宮崎、愛媛、高知、広島、京都、奈良、神奈川など各地で弾薬庫や軍港整備、空港・港湾の軍事化に反対する市民団体が立ち上がり、「戦争準備NO!」の声を上げている。
共通するのは「ミサイル部隊や弾薬庫は、有事に攻撃目標となる」強い危機感、「住宅密集地に弾薬庫や軍事施設を置くことは国際人道法に反する」という訴えだ。大分、京都の弾薬庫は住宅密集地の至近にあり、京都は学園都市の中に位置する。「有事になればここが戦場になる」と沖縄と同じ声を上げているのだ。
ノーモア沖縄戦の会は大分ほか九州、愛媛、広島、京都、奈良、愛知など各団体と「戦争とめよう全国連帯」(仮称)のネットワーク化に取り組んでいる。各地がバラバラでは日米の戦争準備を止めることはできない。「国内連帯」から「国際連帯」に運動を広げ、「共同行動」で無謀な戦争準備に歯止めをかけようと話し合っている。
8月11日(日)、沖縄市民会館中ホールで「沖縄・九州・西日本から全国に広がる戦争準備」現地報告・意見交換会を開催する。午後2時から4時半。大分、京都、広島、うるま市、沖縄市、石垣市から結集し、共同声明を発表する。石垣の藤井幸子さんは東京の官邸前で「南西地域だけでなく東京、全国が戦場になる」と訴えた。大分の池田年宏さんは「私達は戦争の被害者になりたくない。もちろん加害者にもなってはならない」と訴えている。問い合わせは、090-2716-6686(新垣)。
新垣邦雄(当会事務局長)
※本稿は新垣さんのご承諾を得て、琉球新報論壇を転載したものです。