2022年3月23日 琉球新報
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1489593.html
沖縄が再び戦場になることの阻止を掲げる「ノーモア沖縄戦命どぅ宝の会」は22日、県庁に玉城デニー知事を訪ね、台湾有事に関連して沖縄を攻撃拠点とすること、自衛隊ミサイル部隊に対し、知事として明確に反対表明をすることを求める要請書を提出した。
同会が知事に提出した要請書は、台湾や尖閣諸島での有事と関連した南西諸島の軍事拠点化を挙げ「有事即応の戦時体制に入ったとみなさざるを得ない」と指摘した。その上で玉城知事に「県民の命を守ることは知事最大の責務」だとして行動を呼び掛けている。
要請を受けた玉城知事は「沖縄が攻撃対象となることは絶対に避けなくてはいけない。政府がどのような立ち位置で行動することがアジア全体での安全保障構築につながるか、県からもメッセージを発信したい」と強調した。要請書を手渡した山城博治共同代表は「戦場になる恐怖を県民全てが持っている。情報収集や政府との交渉などで先頭に立ってほしい」と求めた。
1月に開催された外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)は、南西諸島での自衛隊態勢強化と、日米での施設共同使用を共同発表に盛り込んだ。共同通信の報道によると、2プラス2の前に、台湾有事に備えて南西諸島を日米が拠点とする共同作戦計画の原案を策定していたことも報じられた。 (塚崎昇平)