台湾有事 平和的に解決する方法は 沖縄と世界連帯「二度と戦場にさせない」 市民団体が集会

2022年3月20日 「沖縄タイムス」

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/928780

沖縄を再び戦場にしないために、県民運動としてあらゆる活動を展開しようと、2月に発足した市民団体「ノーモア沖縄戦 命(ぬち)どぅ宝の会」の発足集会「台湾有事の平和的解決を あなたと未来の命を守るために」が19日、沖縄市民会館で開かれた。来場者とオンライン視聴者合わせて607人が、政治信条の垣根を超えて「沖縄を二度と戦場にさせない」との思いを確認。「平和な国際社会を実現するため、県内、国内、国外へ連帯と活動を広げる」などを盛り込んだ決議文を採択した。(社会部・石川亮太)

 沖縄女性史家の宮城晴美さんら共同代表5人が意見発表し、広く賛同を呼び掛けた。宮城さんは「台湾有事が現実味を帯びている。危機感の中で、沖縄の島々が再び戦場になることに強く反対する。戦争に反対する思いを大きく広げ、沖縄から平和メッセージの発信に努めたい」と語った。

 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは、多くの沖縄戦体験者が「戦争に対して何も意見が言えなかった」と語ることを紹介し「今の時代は言える。私たちは戦場に巻き込まれたくないんだ、と声を上げよう」と呼び掛けた。

 沖縄平和運動センター顧問の山城博治さんは、会の目標と運動方針を提起。沖縄から戦争反対の世論を形成し、県議会に対して沖縄・南西諸島を戦場にさせない決議を採択するよう要請行動を展開していくことなどを決めた。

 琉球新報報道本部長の新垣毅さんが「核ミサイル戦争の危機」と題して基調講演。19日時点で会員が1265人となったことも報告された。

 家族4人で参加した糸満市の自営業、福永貢介さん(50)は「誰かの欲張りのために、亡くなっていい命などない。どんな戦争も、あってはならない。何か意思表示をしたいと思い参加した」と話した。

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