ブルーインパルス展示飛行での宮古空港使用を沖縄県が受理・承諾したことについての抗議、空港使用の撤回、再度の説明要求

自衛隊宮古分屯地の50周年祝賀行事として12月11日に空自ブルーインパルスの展示飛行計画に対し、宮古のミサイル基地反対運動の代表を迎えた抗議集会が同2日、県庁前広場で行われた。前日にNHKや民放が「宮古空港の使用を県が承諾」を報じたことで「飛行・空港使用」反対アピールを急きょ「県の空港使用承諾」抗議の集会に切り替え、宮古メンバー、ノーモア沖縄戦・山城博治共同代表らが県庁に乗り込み県知事公室長、土木部長、基地対策課長に厳重抗議した。 
 沖縄は台湾有事への共同対処で日米が連携強化する「キーン・ソード共同統合演習」に続き与那国島の日米共同訓練、嘉手納基地の「即応訓練」と戦争前夜さながらの状況。そのさなか沖縄県が「宮古空港使用申請」を受理、事実上承諾したことに「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」清水早子共同代表、宮古島平和ネットワーク、「ミサイル・弾薬庫配備反対住民の会」下地博盛共同代表らは「宮古空港使用は戦時下の軍事利用への地ならし。下地島空港の軍事基地化につながる」「民間機が離発着する空港の空自機使用は危険極まりない」と抗議の上、使用申請受理(承諾)を撤回するよう要求した。
 空港管理を所管する県土木部長は、1日午前に空自からメールで宮古空港使用申請が届き、受理した経緯を説明。所定の要件が整えば「受理せざるを得ない」とした。これに清水共同代表らは「メール1本で承諾か。空港使用は戦争準備にほかならない。住民の命は空自のメールより軽いのか。使用拒否を求める住民の声を無視するのか」と重ねて抗議。「事務的に受理するのでなく、戦争につながる民間空港使用には反対する政治判断をすべきだ」と迫った。
 山城・ノーモア共同代表は米軍・自衛隊を所管する県知事公室長との交渉で「宮古空港の使用を許せば下地島空港の軍事利用、県内すべての空港、那覇軍港や民間港湾の自由使用を許すことになる。沖縄県が戦争準備に加担することになる。空港使用許可は受け入れられない」として玉城デニー知事ら県3役との交渉を要求。当日、玉城知事が離島出張中の説明を受け、「インパルス飛行前の12月10日までに県3役との交渉」を通告。知事公室長が再度の面談交渉を約束した。
 土木部長、知事公室長は交渉のなかで「下地島は軍事利用を認めない屋良覚書(復帰時の知事と政府の覚書)があり使用を認めない伝えている」と説明した。浜田防衛相は「多様な空港の使用は防衛上重要」とし、下地島の軍事利用に「地方自治体の協力を頂きたい」と強い意欲を隠さず、県、宮古島市に強く圧力をかけている模様だ。

文責 新垣邦雄(ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会発起人)

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