今回は当会発起人の新垣邦雄さんから、先日琉球新報に投稿いただいた論壇を転載いたします。急速に進む南西諸島軍事強化について警鐘を鳴らし、どのように向き合えばいいのかを提起しています。また本稿で案内されています今週日曜日に開催される「戦争前夜ー危機突破シンポジウム 『台湾有事・日米共同作戦の招正体~メディアはどう闘うか』にぜひご参加ください。当日は同時配信も準備しています。一人でも多くの方々にご参加いただくよう、メルマガ読者の方々からも拡散をお願いいたします。
(9月25日の講演・シンポは、こちらをクリックしてください!!
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また9月21日に沖縄県庁前県民広場で開催した、当会主催の緊急行動~避難シェルターいらない!「戦争準備」止めようの映像をホームページにアップしています。こちらもぜひご覧ください。
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沖縄全体がミサイル列島に 戦争準備にノーの声上げよう
南西諸島の軍備強化が急加速している。長射程ミサイルの量産化、日米の「離島防衛」、「離島奪還」実戦訓練が激化し、浜田靖一防衛相は自衛隊による「住民避難」に言及した。次の沖縄戦が現実味を帯びて迫りつつあることを危惧する。
防衛省の次年度予算要求は金額のない事項要求が異例に多く、最終的に本年度を1兆円も上回る6兆円半ばに達する見通しだ。その多くが南西諸島に配備するミサイル開発や量産に注がれる。次の沖縄戦を想定する「戦争準備」予算にほかならない。
宮古、石垣、うるま市に配備する地対艦ミサイルの射程を中国に届く1000キロ超に延長。マッハ5以上の極超音速ミサイル、離島防衛高速滑空弾の開発。ミサイルの1000~1500発超の量産配備を新聞各紙が報じている。
自衛隊だけではない。琉球新報は「米陸軍が極超音速ミサイルを列島線配備」(4月3日)、核搭載可能な中距離ミサイルに関する元米国防総省高官の発言「いくつかは沖縄県を含む南西諸島に配備」(8月23日)を報じた。沖縄全体がミサイル列島と化しつつある。
対抗する中国がさらに軍備を強化するのは必至だ。本紙社説は「有事が起きれば、沖縄は真っ先に核攻撃の対象とされる恐れがある」(8月28日)、「抑止力が戦争準備と同義になっている(略)南西諸島は標的になり戦場になる危険を背負わされる(略)戦争準備やめ平和構築を」(同30日)と対話による解決を訴えている。
県民はどう向き合うべきか。戦争準備の実態を知ることからだ。昨年末、共同通信が報じた「台湾有事で南西諸島に攻撃拠点」「住民巻き添えの可能性」「日米共同作戦計画」は県民に大きな衝撃を与えた。攻撃拠点は陸自基地のある奄美、石垣、宮古など40カ所。米軍はウクライナにも供与するロケット砲・ハイマースを配置。海兵隊が島から島へ攻撃を続ける。自衛隊幹部は「自衛隊は米軍支援を最優先。住民を避難させる余裕はない」と話したという。
「日米共同作戦」について防衛省は沖縄県の質問に応じず、岸防衛相(当時)は国会や記者会見で情報開示を拒んだ。県民の頭越しに「日米共同作戦」の実戦訓練が積み重ねられている。
「日米共同作戦」をスクープした石井暁・共同通信専任編集委員を招くシンポジウムを9月25日(日)午後1時半(開場1時)から宜野湾市民開会で開催する。新垣毅・琉球新報報道本部長、阿部岳・沖縄タイムス編集委員、ノーモア沖縄戦の会の三上智恵、山城博治共同代表が「県民、メディアはどう闘うか」を議論する。入場無料。問い合わせは、090-2716-6686(新垣)
※本稿は2022年9月17日の琉球新報論壇を転載いたしました。
新垣邦雄(ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会発起人)